マツダがトヨタを超える日は来るのか?

本記事は車の専門家ではない人のものなのでご注意ください。

マツダはいつ世界標準となるのか?マツダオーナーとしては気になるところ。

トヨタの物作りの話、トヨタの車が売れるお話は、普通にどこにでも出てくる話だが、検索しても今一ついいのがないので、生産管理、組織論など、私の好き勝手な意見も交えて概要だけ。

学部のテキストレベルの話なので特に難しい話でもない、15年以上前の知識なので、間違っている部分もあるかと思うがスルーしてほしいが、大幅に間違っている部分は恥ずかしいので指摘して欲しい。特に段落分けなどしないので読みにくいかもしれない。適宜改行だけする。

トヨタは、欧米の生産性に追いつくため、無駄をなくさないといけないと判断した。いわゆるジャストインタイムであるが、それを実現するためのカンバン方式、カイゼン活動など先進的な活動を行ってきた。

フォード生産方式の単能工は自分の作業しかわからない、前後で問題が発生しても対応はできない。ラインが止まってしまう。

一方で、トヨタの生産方式では、前後の作業も把握しているマルチスキルを保有する多能工が育成される。これにより生産量により、フレキシブルに対応できる体制が出来上がるわけである。

それに多能工のいいところは、前後の作業に関する理解を深めることができるため、仕事に対する俗にいう熱意が高まる。組織の歯車というモノ扱いから脱却できる仕組みなのである。

他にもセル生産方式やアメーバ組織などあるが、根本的な発想は同じである。

1980年代には生産台数世界1位となった。その後アメリカに進出して軌道に乗った。1990年頃には、日本式生産方式の研究も盛んにおこなわれるようになり、アメリカの企業では日本式生産方式を取り入れようとする企業が増える。

高度経済成長期、見よう見まねで欧米をまねてきた戦略が、逆に欧米に注目されるという興味深い現象であった。

しかし、日本式生産方式はアメリカなどの欧米にはなかなか取り入れにくいものである。現在もそうであるが、欧米は職務に対して人が雇用される。

一方で、日本は人を採用して(一般に総合職の話)、職務を後で割り当てる方式であると言われている、例外はあるが。これは、OCB(組織市民行動)の違いにも表れることになるが、そのお話はまた別の機会に。

雇用形態が異なるため、欧米企業が日本式生産方式を取り入れるのは一苦労である。

それに、雇用の面だけでなく環境面もある。他社のまねをしても、経営環境が異なる場合はうまくいかないことも多い。コンティンジェンシー理論と同じで、環境によりとるべき戦略はことなるわけである。

そんなこんなで、日本式生産方式は下火になった。

日本式生産方式は下火となったが、そんなことは関係なく、トヨタの車は世界でも人気である。

その理由の一つは、「壊れにくさ」だと言われている。

「デザインが優れている」「故障しても安く直せる」「燃費が良い」どれも重要であるが、「壊れにくい」というものは命に係わる、重大なものである。

日本では壊れてしまっても、別にどうってことはない。

ちょちょっと、電話すれば助けに来てもらえる。電話がなければ近くに民家に助けを求めることができる。民家が近くになくても10キロ以内ぐらいにはあるはずだ。道があるぐらいなので、辿っていけばどこかに着くだろう。

そんな日本では、故障しても安く治せる、燃費が良い車が売れるであろう。「エンジンなど基幹部分が壊れない」というのは重要だが、別に10年10万キロの保証の範囲で替えてもらえる。

一方で、アメリカなどは土地が広く、近くの町まで100キロあるとかもざらであろう(アメリカにあまり行ったことがないので予想)。電話がつながればよいがそうはいかないこともあろう。

また、アメリカは広い。貧富の差も劇的にあり、治安が著しく悪い土地もある。そんな土地で車が壊れてしまったらどうであろうか?死に直結するであろう。

車の壊れにくさは最重要である。そして、些細な部分が壊れても、エンジンなど基幹部分は絶対壊れない品質が求められる。

幸い、日本には寒い、暑い、多湿、火山といった悪条件が揃っているため、寒冷地仕様や火山灰仕様まで幅広く対応されている。

もっとも、シベリアの極寒や砂漠の過酷さはないので、「そんなところの自動車メーカーはもっと品質が良いのか?」という疑問が出てきそうだが、あまりそんなメーカーは聞かないので、ないんだろうと思う。

とりあえず、最高の壊れにくさを、最初に実現したのがトヨタであったのである。故障率の高いアメリカ車に対して圧倒的に壊れにくかった。どこかに統計があったはず。

そうして、日本のみならず、世界の標準となったのだ。

こうして世界標準となったわけで、多くの人は自然とトヨタを求めるようになった。

我が家の実家もずっとトヨタ車であったが、理由を聞くと「特に理由はない」とのことである。一度トップになった車は以後も選ばれ続ける。

ちなみに、今実家で乗っているトヨタアクアは、5年で30万キロ、エンジンなど異常は一切なし。さすがトヨタ車である。

私の前車クラウンハイブリッドも乗り続ければ、50万キロ、100万キロとか楽勝で行くだろうと思った。トヨタの品質は世界最強だと思う。

実際に故障率の統計スコアでもトヨタは他メーカーから抜きん出ているものを見たことがある。統計の取り方や故障の程度までは読み取れないので、完全に信用してはいけないが、参考にはなる。

しかし、基幹部分はそこまで大差はないのではないかと思っている。

さて話は戻って、世界のトヨタユーザーの話。そんな既存トヨタユーザーは、次の車はどうやって選ぶのか?

そう、トヨタのディーラーに行って、「いい車はないか?」となる。そうなると、ずっとトヨタ車になるわけである。

車にこだわりがある方は、最新の情報を取り寄せるだろう。ブログ、youtubeなどでは、素晴らしいコンテンツが豊富であり、買う前でも相当な知識が手に入る。そして、本当に価値のある車を選ぶであろう。

しかし、多くの人はこれらのコンテンツを見ていないであろう。それに昔のイメージがあるわけで、「マツダ=壊れる車」というイメージが払しょくされることはないだろう。

マツダを定年退職された方から、ある一定年齢以上の方のイメージを変えることは、困難だという感想を聞かせてもらった。日本も海外も同じであろう。

時代は少しづつ変わっている。昔ダメなメーカーの車でも、今は最先端で壊れにくい。そして、もうトヨタとそこまで変わらない品質となっている。

ただ、どれだけ、誰が情報発信しても、もうしばらくはトヨタが世界の標準であり続けることに揺らぎはないであろう。

私はマツダの魅力に気づいた訳である。これからもCX-8に乗り、コツコツとマツダ車の魅力を伝えていければと思う。